『風の旅人』

　　
　　　雑誌『風の旅人』が休刊になりました。
　　　ご存知の人も多くいらっしゃるとは思いますが、
　　　世界各国、様々な土地の紹介をしていた雑誌です。
　　　と、書くとなんだかガイドブックのようですが、それとはまったく違うもので、
　　　もっともっと、その土地に暮らす人々のリアルな表情や、
　　　その土地に伝わる物語を多くの写真と生々しいほどの文章で伝える雑誌。
　　　
　　　『放浪とは、地理上の世界をあれこれ歩き回ることに限らず、
　　　　既存の価値観に自分を追従させることができず、
　　　　あれこれと足掻きながら彷徨い、自分のまなざしでモノゴトをみつめ、
　　　　自分なりの世界との付き合い方を体得していくプロセスのことだと思う。』
　　　と、編集長は書き綴っています。
　　　
　　　毎日忙しくして、どこかに行く時間やお金に余裕がなくても、
　　　日々の生活の中で取れる、読書や芸術鑑賞などの時間で
　　　人はいつだって、どこにだって思いを馳せて飛んでゆける。
　　　その思いは新たな発見と発想を生み出し、新たな価値観をも生み出す。
　　　
　　　だとすれば、頭や心を休めることも、それほど難しくないのかもしれませんね。